分け入っても分け入っても山

僕たちの一歩は祈ってる

分け入っても分け入っても青い山by山頭火

分け入っても分け入っても という言葉は登っている感じがする

平坦でも下りでもない

時々下から吹き上げる爽やかな風を感じる時は 青い山 を感じます

歩いていると 青い山 という爽やかな感じはあまりしない

余裕がないのかな

時間を気にしながら登ってるからだろう

社会から離れてるように思うけど 17:00までに行かなくてはならないという時間を気にしてしまうことが多い

せめてその約束があっちとこっちを繋いでいるのだろうか

それすらないというのは まだ僕にはわからない世界

あっちとこっちを行き来出来るからお遍路は好きなのかもしれません

宗派関係なく受け入れてくれるところとかね。

山を３つも超える難所の焼山寺への道、遍路ころがしの文字が6回も出てくる

嫌気がさすほどではあるけど 乗り越えた時の達成感は格別です

今回は2回目

分かっていながらも行く感じはとてもいい 自分に酔ってしまうくらいだ

しかし そんなの歩き出すと吹き飛んでしまうくらい辛い山道

苦行だ！

戻るに戻れない 行くしかない道

立ち止まると お地蔵さんがいて励ましてくれます

行き倒れて亡くなった方が沢山いるそうです

そいう人たちが遍路道を見つめていてくれます

少し 休んでまた歩く その繰り返し

２つ山を越えるとお大師さんが待っているのだ

その光景は感動するのだ

しつつある瞬間の震えるほどの幸福感に包まれる

この階段を登れば 空海さんが待っています

そして あと一つ山を越えれば焼山寺！

あと一息、と行きたいが そうはいかない

ここまで散々山道を登って来てさらに登るのだから 身体はもう悲鳴をあげ疲労もピーク

ここからが本当の苦行だと感じている

一心不乱に歩き 何も思わず感じないそんな瞬間を後で感じながら 汗の命が 涙の命が 遥かな空へと高く高く昇って行く

歩いてる歩いてる 命が歩いてる

ただただ命が歩いてる

青い山も感じながら歩いている

あと一息

この達成しつつある瞬間がたまらなく幸せだ！

しつつある瞬間

輝いているじゃないか

そして いよいよだ

水ももう飲み干してしまった

食べ物も口にせずよく登った

前回よりも確かな足取りで

気力は体力を超えるのかな

いや 気力というより 思い かな と思った

ようやく到着！焼山寺12キロの山道 遍路ころがし！

時間を見たら16:30

17:00に間に合った

5時間で登ったことになる

15年前よりも早く登っていました

疲れてはいるけど 足は痛くない

と 思ったけど 豆だらけでした 靴を脱いだら痛くなりだした

足を引きずりながらお参りをしました

一心不乱に読みました 般若心経

亡くなった叔父や友人の名前を唱えてお願いをしました

きっと届いたと思うよーー

そんな風に確かに思える道のりでした

しかし 今日はよく歩けた

僕だけの力では成し得なかったように思える不思議な力が背中を後押ししていたように思います

12番札所焼山寺

遍路ころがし

ありがとうございました

さて、下ろう

下りがまたキツイのだ

今夜は何処へ泊まろう、、、

山の中、、、

暗くなる、、、

つづく、